サックスのマウスピースをちょっとリフェイスしたいなって思うことってありますよね? でも一体誰に頼んでいいか迷ったことはありませんか?ここでは世界中の有名なリフェイサーをご紹介したいと思います。

リフェイサーを選ぶときに大切なこと

リフェイスを建築例えてみましょう。 ただ家が建てばいいでしょうか? 洋風の家を建てたいのに和風の建築家に依頼しても、ご希望の家は立たないでしょう。

      !?!?!?! 

このように、マウスピースをリフェイスするときには、出来上がりをしっかり把握していることが重要です。

具体的には、マウスピースの設計図(フェイシングの長さ、カーブ、内径など)のデザインをしっかり数値として持っていることが重要となります。

これがないと、家の例のように全く別物が出来上がってくることになります!

このようにマウスピースのリフェイスを頼むときには、

博士
経験のあるリフェイサーかつ、そのマウスピースのデータを保持している人に頼むといいじゃろ!
となります。
具体的には、オットーリンクなら、オットーリンクの各年代のフェイシングなどのデータを持っているひとがいいでしょう。

そのデータを持っていなかったらどうするの?

博士
見本となる”アタリ”のマウスピースを持っていって同じようにしてもらうのじゃ!

それならうまくいきそうね!

世の中にはなんでもかんでも”自分のスタイルにリフォーム”してしまうリフェイサーもいますが、そうではなく、本物と同じように仕上げてもらうようにしましょう。

リフェイサー一覧

日本の著名なリフェイサー

ヤナギサワ 島田氏

2022年に惜しくも引退されましたが永きにわたり、ヤナギサワクロッシュや工場でリフェイスされていました。その経験値は世界でも随一のも職人で、私もたくさん助けていただきました。残念ながら引退され今はもうお願いすることができませんが、またお会いしたらお礼を申し上げる共に、作っていただいたマウスピースを少し修正してほしいと思っています。

私も友達たちに見本を持ってこいと言われ、よく付き添いでも伺い、毎週のように彼のところに通っていた時期もありました。

島田氏のリフェイスには、Crocheの刻印が入っていますが(入っていないこともあります)見かけたら是非吹いてみてください。

ヤナギサワの工場にて。

(勝手に写真を載せれないので、モザイクをかけてあります)

tomo
大変お世話になりました。またいつかお願いしたいと思います。ありがとうございました。

石森管楽器:店長 石森信二氏

日本が世界に誇る石森管楽器のWoodstoneブランドを手掛ける石森信二氏。マウスピースのみならず、様々なアイテムを世に続々と送り出しているが、もちろんマウスピースも博識。 私が言うのも恐れ多いですが、頭が下がるくらい勉強熱心で、もちろんビンテージマウスピースにも相当熟知されておられます。信二さんとお話しすると、いつもマウスピースの細部のディープな話題に行ってしまいます、、

その技術と経験から、石森氏からマウスピースの製造方法を学ばれたという方は多く、実はあの日本メーカーも、はたまたあの人も?、、、

https://www.ishimori-co.com/page/history

プロ向けで一般向けにはリフェイスのサービスを行ってはいないと思いますが(要確認)、どうしても困ったときにはお願いしているプロは多いことでしょう。

海外のリフェイサー

名前をクリックするとリンクに飛びます コメント
Ted Klum 言わずと知れた今最も熱いマウスピースを作っている人。リンク系を中心にその進化版マウスピースを販売し、海外でも評価の高いマウスピース職人。それもそのはず、あのフロリダリンク製造者のベンさんのレシピを持っているので、まさにそのもののマウスピースも作れてしまう。特にリンク系には強いリフェイサー。
Adam Niewood NYでは名の知れた存在で、プレーヤーとしても高い評価を持つ。亡くなる直前のブレッカーのガーデラを時間をかけて調整したことも有名な伝説となっており、他、空港でリンクメタルを落っことして曲げちゃったGary Smalyanのマウスピースを、以前よりも良くなって戻してくるなど成功体験は多い。NYのプレーヤーの間では特に信頼されているリフェイサー。
Brian Powell セルマーのチーフでもあり著名マウスピースの製造者でもあるラルフモーガンさんの弟子。この人がリフェイスを手掛けたBPと書かれたリンクマウスピースなどを、皆さんもどこかで必ず見かけたことがあるはず? 20年くらい前はアメリカでは、大体この人がリフェイスを行っていたようで、この人の手による多くのリフェイス品が出回っている有名人。
Phil Barone 一時期流行ったマウスピース・サックスネックなど小物メーカーで名が知れた方。NYのど真ん中に(Lexと20stくらいだったかな?)工房を昔構えていたこともあり、有名。ただ、ミディアムロングフェイシングにして、とお願いしたら、お前にそんなこと言われる筋合いはない、、と怒られたりした経験もあり、余計なことは言えずお任せでやってもらう感じ。しばらく姿を消しておられましたが、また活動を最近再開されたようです。
Theo Wanne マウスピースメーカーとして名高いTheoは、ミュージシャンの間ではマウスピースヘブンというビンテージ販売サイトとしてのほうが馴染みがあるでしょう。自分のブランドを立ち上げる前は、ヴィンテージのマウスピースを買うならTheoという感じでした。(2000年代の話)その当時はマウスピースのリフェイスもしてくれましたが、今は自分のマウスピースの製造が忙しいので、たまに日本に来てくれた時のみやってくれるようです。おそらく今は一般は受け付けていないと思いますが、機会がある場合は博識で鵜でも確かなので是非お勧めしたいです。
Keith Bradbury(Mojo) Mojoの刻印で有名な?キースさん。リフェイス動画もあげられております。この方も古くからやっている印象で、Dukoffやリンクメタルなど、彼の手にかかったマウスピースをいくつか吹きましたが、しっかりとした技術をお持ちです。
John Reilly この人の名前もよく見かけますね? 西海岸の人で、かなりリフェイサーとしても活動されている方です。プレーヤーとしても有名な方のようですが、多くの有名人を見られているようです。
John Yoakum
プレーヤーのようですが、元々ビーチェラーでマウスピース作りに従事されていたようです。Dave Kozのビーチェラーをリフェイスしたり、そっち系が得意分野で、バッフル付けたりするのがお好きな方みたいですね。スムース系のマウスピースのリフェイスとしては知られた存在です。
Sakshama Sakshama印のコピーマウスピースを多くつくられている方です。メジャーなものは大体作っているので、それなりに知見もおありなのだと思います。ここ10年くらいでリフェイス品を見かけるようになった印象です。
Erik Greiffenhagen Brian Powellさん同様セルマーのチーフでもあり、著名マウスピースの製造者でもあるラルフモーガンさんの弟子。この方のリフェイス品もここ10年くらいで多く見られるようになりました。
Morgan Fry この人も比較的新しい時期にマウスピースの製造を始め、ここ10年くらいでリフェイス品もちらほら見かける人です。
Eric Falcon Macsaxという中々いいマウスピースを作る方ですが、行き違いが多いようですね?
Matt Marantz この方もここ10年くらいのかたでしょうか?私の印象では、リンクスラント系のマウスピースをせっせこ作られているイメージで、リンクラバーのリフェイス品をちらほら見かけるような気がします。
Tommy Occhiuto この方もそのリフェイス品を最近よく見かける人です。プレーヤーでもありながリフェイスの仕事もしているようです。
Dave Jary この確かNJでやっている気のいいおじさんで、一回家に行ったことがあるような気がします。(間違ってたらすみません)NY近郊のローカルで活動されている方だと思います。お元気にされているかな?
Johannes Gerber ガーバーさんもマウスピース製造者でもあることから、リフェイスをされているようです。懇意にしている人が日本に特に多く?世界というよりは、日本でよく見かけるような気がします。
James Bunte この方も最近見かけるようになった系の人で、プレーヤーもやりながらマウスピース作っているみたいですね?
Marin Spivak  通称マーリンおじさん。マニアの間ではよく知られた存在で、ビンテージ品をたくさんお持ちです。最近では、彼がリフェイスしたダブルリングをジョシュア先生が楽器と一緒に購入していかれました。

リフェイサー(legacy)

リフェイサーとして多大な功績を残された故人もご紹介しておきます。

Frank Wells 最も初期のリフェイサーとして有名で、伝説のお方です。
John Van Wie この方のリフェイス品も20年くらい前には多く見かけました。私も所持していますが、マウスピースの個性を保ったまま、いい感じに広げてくれる職人さんでした。
Ralph Morgan  サックス界に多大なる功績を残された方。モーガンマウスピースも有名ですが、かなり古い時代からリフェイスはされていたようです。リフェイサーにも大きな影響を与えた方だと思います。
 Doc Tenny 歯医者さんなので?Docの相性がついていますが、特にリンクラバーに特化したリフェイスが有名でした。Tenny Slantなるコピー品?を出されたことでも有名ですね?
Freddie Gregory マウスピース製作者としても有名なフレディーさん。リフェイス品も多く残されています。シャキッとしたものが多いように思います。

まとめ

いかがでしたか? 本当に個性豊かな多くのリフェイサーがいますね? 誰がやっても同じように仕上がることはありません。

頼み慣れている人なら、だれに頼むとどういう感じで仕上がってくるか明確なイメージがあります。

それゆえ、建築のデザインと同じイメージで、自分の信頼できるリフェイサーに託すのをお勧めしたいと思います。

 

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