王道のアメセルアルトを買いに探し回った話です。2020年代になってからは、とんと良い楽器も見かけなくなりました。いざ楽器が欲しいとなっても、都内を見回しても中の下くらいの楽器しか見当たりません。今回は、急にアメセルアルトが欲しくなった人のアルト探訪記です!

アメセルアルトが欲しい?どうしよう!

ある日、相談を受けました。いつものように

相談者
いいアメセルアルトありませんか?
何が欲しいの?

相談者
16万台とか、、、

tomo
15万じゃダメなの?17万は?ふつうは14万じゃない? なんで16万指定なの?

 

相談者
違いはわからないけど、なんとなく、、、

 

このように、自分が欲しい楽器がわかっていない、あるいははっきりしていないのが、失敗する買い方の典型的な例です。

なんとなく買ってしまって、あとでもっといいのが見つかる、あるいは、人が持っているものが欲しくなるパターンですね。

ヴィンテージの楽器が欲しいときには、どのような楽器が欲しいか明確なアイディアを持つこと!

結婚する伴侶を考えてみてください。 付き合ってすぐに結婚するのと、、理想の相手を求めながらいい伴侶を見つけるのではどちらがいいでしょう?

まずは、自分が結婚したいと思う相手の明確なイメージを持ちましょう!

tomo
とりあえず、都内の楽器にある中期のマークシックスを色々試してみて、どれが良かったか教えてください。

相談者
色々な楽器屋に行って欲しい楽器を探してきます!

欲しい楽器が見つかった!

相談者
後期の楽器も含めて3本試したけど、XXX楽器の16万台はまあよかったです。

(写真はイメージです)

tomo
コンディションが良くないのと、値段が高いからなあ、、、もっとイイのないかなぁ

ここでのポイントは、後期より、中期が良かったとわかったのが収穫ですが、決定ではないことです。それは、今まで見てきた成功した楽器の購入例から言えることですが、

まあまあ気に入ったけど、どうしても、今すぐ欲しいというほどでもなかった、ので、一旦止めました。高かったのと、どこにでもありそうな感じだったので、とりあえず、保留にして、もう少し探す作戦となりました。

王道の14万を吹いてみた!

tomo
やっぱり14万は最も評価が高いから、金額的には合わないけど、天井を知るために吹いてきてみたら?

相談者
ピカピカの14万中期が売っているので、試してきます!

 ~~数日後~~

tomo
どうだった?

相談者
先日の16万より14万台のほうがよかったです、、


ここでのポイントは、14万と16万の比較、、ということもありますが、2つの楽器はコンディションが全く異なったことです。

ピカピカの楽器をオーバーしたての14万台と、かなり使い込まれお店で簡易調整だけ行った16万台、、どちらがいいででしょう?

答えは、比べられない!

コンディションなのか、楽器の性格の違いなのか分からないですよね?

このように、コンディションの違いが購入を難しくする!わけです。

そこで、失敗しない楽器の買い方の重要なポイントを述べてみたいと思います。

楽器を買うときには、オーバーホールしてあるなど、その楽器の最上の状態で買うべきです。その状態で音程がなどしっかりしていれば問題ありませんし、将来修理することが必要な前提の楽器は、音程などの機能はおろか、音色すら本来のものかわかりません。

ピカピカの14万は無理だけど、しっかり調整された中期の楽器を探す話になる!

となれば、某老舗管楽器屋でオーバーホールしたての楽器が近々出ないか相談してみる!

なんと、今、オーバーホール中の15万7千台が、近々出てくるとの情報が!

とりあえず、売りに出す前に、先に試せるようこの時点で先に予約!

そして、数週間後キター!!! ピカピカじゃないけど、コンディションはこの上ない状態!

やっとここで、選定の話になる!

この15万7千は、個体的にはどうか、あるいは14万や16万とどのように違うかということを説明するところから始めます。

15万は、14万とは鳴り方が異なり、楽器の響きや音の飛び方が異なります。即ち違うフィーリングがあります。14万後半はジャックナイフのような鋭い反応、サウンドですが、15万後期は少しカラっとして、響きがあります。16万に比べると、こもった感じというか粘りというか、また独特のキャラクターがあります。この15万7千は、16万のような響きではありませんが、近い香りと、ガツンと行くような力強さがありました。

それもこれも、オーバーホールしているので、この楽器の真価が100%わかった!!!点が重要です。

お望みの16万とはほんの少し趣向が異なるが、ビバップと、キャンディーダルファーのようなフュージョン、そしてギャレット先生まで出来るか?

ということが、次の選定のポイントです。

それゆえ、デュコフとニューヨークメイヤーで、どのくらいこの楽器にスタイルのポテンシャルがあるかを探りました!

(ニューヨークメイヤーで、フィルウッズ的なことを弾いてみる)

(もちろんDukoffであんなことも、こんなことも実験!)

結論から言うと、どのスタイルにもはまる万能な楽器!

そして、懸案の高音の伸びも問題なし!

今までの中でダントツにいい楽器! どうしても今すぐ欲しい楽器に巡り合えた!(本人談)

本人も満足のいく楽器に出会えた!楽器屋さんにも感謝!

振り返れば、「あの時、慌てて買わなくてよかった、、」と私も思います。楽器を買う出会いは、突然訪れるかもしれません。しかし、買うほうが求めていなければ、知らずに通り過ぎてしまうかもしれません。楽器屋さんもこちらの本気度を知って、要求を満たす楽器を出してくれました!

よかった、よかった、、、

 

 

 

 

 

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