選定日時:2004年12

これは、私自身が非常に探していた楽器でした。最初期アメセルマークセブン、、、私はセルマーの出荷台帳を持っていないので、正確には断言できませんが、私の知る限り最初期のアメセルマークセブンで、これより古いアメセルマークセブンテナーはこの20年見たことがありません。

マークセブンそのものはフラセルであれば22万台のプロトタイプがありました。これもオフィシャルなシリアル表とは異なるところが面白いところですね?

さて、この当時私はクリスハンターに1年師事し、高速でなんでも12キー、、そして高度なペンタトニックのレッスンを受けていました。メジャーペンタトニックなどではなく、サス、リディアン、クロマティックペンタトニックなどをひたすら練習する個人レッスンが毎週ニュースクールで行われていました。その中で、マークセブンの使い手であるクリスに、”マークセブン道”も授けられました。 一般的に不評なマークセブンですが、どのように使うといいのか、、、あるいは、時代、シリアルによってどのように異なるのか、など、マークセブンに洗脳された時期でもありました。

(以下、クリスがWooodstoneのアルトを試奏する動画です、ペンタトニックも頻出します。)

クリス曰く、この時代はアメセルよりもフラセルのほうが安定で、艶っぽい魅力的なことがするとのこと、、、確かに、彼の所有する2本のセブンを比べると、その通りでした。

ですが、そのイメージを覆す特別な楽器が、この最初期マークセブンでした。

特別な移行期、最初期アメセルマークセブン

マークシックスの管体を流用?

よく都市伝説的に言われるマークシックスの管体流用ですが、この楽器に関して言うとそのようなことはありません。ベルの形も、吹いた感じもマークシックスとは異なります。もちろん余った部品を無理に使ったものの無いわけではないと思いますが、ほとんど楽器は流用されていないでしょう。ですが、24万台からのセルマーの試行錯誤の中で、それ以降の楽器とはフィーリングが全く異なる感じが、知らない人が弾いたらそう思いたくなる気持ちもわかります。

23~25万台はマークシックス同様、試行錯誤の時代

マークセブンも比べてみるとわかりますが、シックス同様かなり変化していきます。具体的には、マークシックスらしさを感じさせるコンパクトな繊細なサウンドが失われつつ、どんどん重く太く、抑揚がつかなくなっていく、、、というのが大筋の流れです。

話は変わりますが、やはりマークセブンの特徴は、振り切った状態で弾く楽器、、、という向きで変化していきます。大きな音が出ると同時に、アクセルの踏み幅が無くなり、少し踏めば最大速度に達するところを目指していたと言えます。そして、26万ほどになると、音が大きいだけの、抑揚の薄い、モノトーンなバズーカ的楽器にたどり着きます。

23万7千アメセルセブンは特別

この楽器は非常に特別です。マークセブンのいいところとマークシックスのいいところを兼ね備えた楽器です。即ち、マークシックスのキャラクター、抑揚、歌をもちながら、1段階ギアが上がった楽器で、まさにマーク6.5ともいえる特別な楽器です。もちろん、中期にありがちな歌わない感じではなく、シックスの抑揚を持ちつつ、さらに大きな音が出るとても面白い楽器です。

5桁買うために格安で売っちゃった、、、

まあよくあるな話ですが、私も帰国後は会社の設立でお金が入用で、さらに5桁のアメセルを買うために格安で譲りました。5桁の楽器の軽さとは逆方向にある楽器なので、古いビンテージに比べると重い楽器です。ですが、一般的なセブンと比べると最も軽い楽器です。 やっぱりセブンは、その当時に初めて買った楽器がセブンという人が使う楽器で、それ以外の人が好んで使う理由はあまりないですよね? そのくらい個性的で、音もそのように独特です。ある意味、一時代を築いたサウンドですが、私はその世代ではないので、、、、。ですが、この楽器はとても特別で、とてもアメセルな音がする最も強いマークシックスという存在で、手元においておきたかった特別な楽器です。今吹いてもいいな、、、と思う良さがあり、身近にいる人が愛用されているので、その人はラッキーだな、、と思っていつもこの特別な楽器の音をレッスンで聞いています。

 

マークセブンに興味がある人はこのような楽器は非常におススメです!!!

 

 

 

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