1940年代のオットーリンクのパンフレットに学ぶその2
1940年代のオットーリンクのパンフレットがあります。ビバップの時代の人たちが最新のセッティングとして、読んでいたであろうパンフレットです。3ページ目には何が書いてあるでしょうか?
左のページのパラグラフには、
いいマウスピースは、経験と一生懸命頑張った結果に生まれる、、プロプレーヤーを満足させるために、アメリカ中のミュージシャンと個人的に話し、マウスピースの問題を解決している。いいマウスピースを作るために常にちょっとずつ試行錯誤し、いろんな新しいことを試している、、というなことが書かれてます。
すなわち、、トーンマスターの時代でもおそらく、マウスピースのデザインはちょっとずつ変わっているはずです。
おそらく今日と同じように、高音のつまりや、低音の反応、音の均一性、基本的なサウンドだけでなく音色の幅、、、などの要求を聞きながら、ちょっとずつデザインは変化しているはずです。
なるほど、、、だから、ズバッと鳴るトーンマスターもあれば、もこもこしたおそらく古いタイプのデザインもあるわけですね。非常に納得しました。
トーンマスターは少なくとも十年以上は生産されていたようですから、その中で、フロリダやアーリーバビットのようにキャラクターのデザインがあって然るべきですね???
次のパラグラフはマウスピースを取り巻く環境についての苦言のような印象を受けます。この時代はまだマウスピースの改良には実験的になものが多く、世の中には極端なデザインの科学的な裏付けのない=めちゃくちゃな?代物が多く出回っているようなことが書かれています。
即ち、オットーリンクからすれば、40年代の無名のマウスピースは、デザイン的に極端なお話にならないものがかなり多い、、ということがうかがい知れます。これを見ると、40年代のマウスピースを一か八か買う気は失せますね??
次のパラグラフには、病気になったら別の病人のところに病気をもらいに行くのではなく、病院にいくだろ、、、そのマウスピース問題を解決できるのはオットーリンクだと、、、と医者と病気に例えてお話しされています。即ち、この時代はやはりマウスピースが未完成のため、人それぞれの趣向を満たすうえで、マウスピースの性能が追い付いておらずみんな困っていたことが伺いしれますね。
そして、近所のお店の在庫にその問題を解決できるものがない場合、、、オットーリンクがすぐ作って送ってくれたらしいです。
まあ実際にそんなに頻繁にカスタマイズしていたわけではないでしょうが、実際にその個人の好みによってカスタマイズされたマウスピースは多く出回っているはずです。即ち、トーンマスター/レゾチェンバーの個体差はかなりありそうですね。
右のページは、リンクは老舗で他の新しいところは出ては消え、、みたいな感じで、リンクはしっかり作っているよ、、というようなことが延々書かれています。つまり、この時代にしか作られていなかった(無名の)マウスピースたちがいっぱいあり、ちゃんと作っていないから?だめなものがいっぱい存在することが読み取れます。
それゆえ、リンク以外のマウスピース以外はいまいちで、今日でもこの時代のマウスピースで生き残っているのがほとんどなくオットーリンク一強な状態なのが理解できます。もちろんオットーリンクの宣伝ですからそのようなことを書くのは当たりまえですが、我々が思っている以上にいろいろなものが発売しては消え、、ということが起こっていたみたいですね???
続く